集中型電源

電力供給の安定化という観点から分散型電源が注目を集めていますが、その対義語に当たるのがこちらのページでご紹介する集中型電源です。分散型電源と比べるとあまり聞き慣れない言葉ではありますが、従来型の発電所はほとんど集中型電源に該当するため、それほど難しい内容ではありません。

特徴

集中型電源の仕組み
(出典:東京電力

集中型電源の特徴は「発電規模が大きいこと」と「電力の大消費地から距離があること」の二点です。大雑把に分けてしまうと火力発電や水力発電や原子力発電などが該当します。火力発電に関しては割と大消費地の近くに発電所が建てられているケースもありますが、水力発電や原子力発電は離れていることがほとんどです。

都心から離れた場所の広い土地を取得し、規模の大きな発電所を建て、そこで大量の電力を作り出します。その電力は電線を通じて各家庭やビルなどといった電力需要のある場所へと送られます。簡単ではありますが、これが集中型電源の仕組みです。どの発電方法でも電力供給の仕組みは変わりません。

実際に調べてみると、大規模な発電所は大都市とされるような場所にはほとんど存在しません。東京や大阪に原子力発電所はありませんし、名古屋や札幌に水力発電用の巨大なダムはありません。これらのような大都市に広い土地を必要とする発電所を建設しても、地代の分だけ発電コストが高くなってしまうからです。

もちろんコストだけが理由ではなく、万が一の事故が発生した際に被害を小さくするためであったり、都心部に巨大な発電所があることによる経済への悪影響であったりなど、様々な理由があります。また、水力発電においては物理的に大都市では発電が難しいという理由もあるでしょう。

繰り返しにはなってしまいますが、いずれにしても「発電規模が大きいこと」と「電力の大消費地から距離があること」という2つの点が集中型電源の特徴となっています。分散型電源はこれの真逆と考えてもらえれば結構です。

メリット・利点

集中型電源の主なメリットを箇条書きでご紹介します。

  • 発電量が大きい
  • 安定して質の良い電力を発電できる
  • 分散型電源と比べて発電効率が良い
  • 発電所周辺の地域経済活性化につながる(特に原子力発電)
  • 事故が起きても多大な被害を引き起こすことは稀(原子力発電は除く)

デメリット・問題点

今度は逆にデメリットや問題点を挙げてみたいと思います。

  • 電力消費地から離れているため、送電ロスが発生する
  • 発電所そのものだけではなく、送電設備にも投資が必要
  • 分散型電源と比べると、発電時に発生する廃熱を有効活用しきれない
  • 発電所建設のために森林伐採などの自然破壊が起きてしまう可能性がある
  • 複数の発電所が発電を停止しただけで、電力の安定供給に支障を来す場合がある

発電設備ごとのメリットとデメリット

こちらのページでは集中型電源の総論としてメリットとデメリットを挙げましたが、発電方法によってそれぞれ細かな特徴は異なります。発電方法ごとのメリットやデメリットに関しては以下の各ページを参考にして頂ければと思います。