バイオマス発電

再生可能エネルギーを使った発電として知られるバイオマス発電は、ケースバイケースで集中型電源と分散型電源のどちらにも分類されることがあります。21世紀に入ってから新しい発電方法として大規模なプロジェクトが実施され、2012年からは固定価格買取制度の対象となったことで更に注目を浴びるようになりました。

特徴

バイオマスとは有機資源のことを指します。植物・廃材・生ゴミ・下水・動物の排泄物などといった様々なものが有機資源に含まれます。これらの有機資源は枯渇することがないため、風力発電や地熱発電などといった自然のエネルギーを用いた発電方法と同様に、バイオマス発電は再生可能エネルギーに分類されています。

発電の仕組みは火力発電と変わらないため、二酸化炭素を排出することに違いはありません。しかし、化石燃料を用いる火力発電とは異なり、バイオマスを燃料とすることからカーボンニュートラルという考え方が適用され、バイオマス発電は二酸化炭素を増加させないクリーンな発電方法と言われています。

カーボンニュートラルとは「二酸化炭素を増加させない」という考え方を意味します。これは、バイオマスは燃料として燃やされる際に排出する二酸化炭素と同じ量の二酸化炭素を、燃やされるまでに吸収してきているため、結果的に大気中に存在する二酸化炭素の量は変わらないということです。

今後の課題

まず、前述のカーボンニュートラルに関係した問題点が挙げられます。それは燃料として使うことがカーボンニュートラルであったとしても、バイオマスを収集したり製造したりする段階で自動車等を用いて化石燃料を使うことがあれば、大気中の二酸化炭素量はニュートラルではなく増加するという点です。

二酸化炭素量が少し増加する程度であれば大きな問題にはなりませんが、実際に海外ではバイオマスを製造する段階で多量の化石燃料が用いられたことによって、発電前の時点で二酸化炭素を大量に排出してしまったケースも起きています。

もう一つの課題はバイオマスの収集と管理のコストです。バイオマスはどこか一ヶ所に集中しているわけではなく、広く分散していることが多いため、自動車等で広い範囲を移動する必要があります。移動範囲が広がれば広がるほどコストが高くなりますので、より効率的な収集作業を検討しなければなりません。

なお、この点は冒頭の「集中型電源と分散型電源のどちらにも分類される」にも関係しています。バイオマスの収集が比較的容易で大量のバイオマスを用いて大規模な発電ができる発電所の場合は集中型電源に、逆に小規模で電力の消費地にも近い場所で発電できる発電所の場合は分散型電源にあたると考えられています。

電力会社比較

ロゴをクリックすると電力会社公式サイトのバイオマス発電解説ページへ飛びます。ただ各社とも発電所の数が少ないこともあってか、他の再生可能エネルギーと比べると取り組みがあまり積極的には見えません。

電力会社 解説
北海道電力のバイオマス発電 「北海道電力」
「北海道におけるバイオマスの実力」というタイトルで道内でのバイオマスに関する調査結果を公開しています。数値も細かく算出されています。
東北電力のバイオマス発電 「東北電力」
「新エネルギーに対する取り組み」というコーナーで太陽光発電や風力発電と共に触れられています。ただし、あまりスペースは広くありません。
東京電力のバイオマス発電 「東京電力」
同社では電気や電力に関する用語集を公開していますが、そちらでバイオマスの解説をしています。二行程度の短い解説で、すぐに読めます。
中部電力のバイオマス発電 「中部電力」
発電の仕組みやバイオマスエネルギーの種類やカーボンニュートラルなどの解説をしています。イラストも大きくてスッキリとまとめられています。
北陸電力のバイオマス発電 「北陸電力」
再生可能エネルギーの導入というページの後半にバイオマスが登場します。敦賀発電所と七尾太田発電所にてバイオマス混焼発電が行われています。
関西電力のバイオマス発電 「関西電力」
東京電力と同じように用語集を公開していて、そちらでバイオマスエネルギーの解説をしています。イラストが大きめで分かりやすいです。
中国電力のバイオマス発電 「中国電力」
バイオマスエネルギーがどうして再生可能エネルギーなのかをイラストで解説しています。また、廃棄物発電の解説も読むことができます。
四国電力のバイオマス発電 「四国電力」
先にご紹介した中国電力のイラストと同じ仕組みのイラストが掲載されています。本文中の難しい漢字にはふりがなが振られています。
九州電力のバイオマス発電 「九州電力」
苓北発電所でバイオマス混焼発電の実証事業を行っています。どのような形で混焼させているのか、その概要をイラストで解説しています。
沖縄電力のバイオマス発電 「沖縄電力」
同社では平成19年から具志川発電所と金武発電所で木質バイオマスの利用研究を行っています。その研究内容が公開されています。

DoCoJapan

バイオマス発電の解説をこちらのページに全てまとめてしまったため、長文で若干分かりにくい点もあったかと思いますが、メリットやデメリットなどといった詳しい解説は「DoCoJapan」というホームページからご覧頂けます。日本全国の発電所情報などもまとめられていますので、ぜひご覧になってみてください。